2011年に日台航空協定が改定され、オープンスカイ(航空自由化)協定が締結されて以来、日台間の扉が大きく開きました。それまでの規制が大幅に撤廃されたことで、台湾からの定期便就航地は、当初のわずか9か所から、驚くべき速さで現在の27か所にまで増加しました。オープンスカイにより、台湾からのチャーター便についても自由度が上がり、台湾市場の需要に後押しされるかたちで、訪日チャーター便の運航は増加しています。
一般的に、台湾におけるチャーター便運航にはいくつかのパターンがあります。例えば、台湾の旅行会社による座席販売を期待して、航空会社主導でチャーター便が企画される場合があります。逆に旅行会社側が市場の動向を予測し、ポテンシャルのある都市・地域へのチャーター便を航空会社側に提案するという場合もあります。
ただ、チャーター便を運航するには、航空会社の機材数が十分であることが前提となります。一定規模の航空会社は機材の運用について、地域全体ひいては国際線全体の路線網を考慮し、仔細に検討してから判断を下しています。それぞれの機材ごとに異なる任務・用途があり、それぞれが最も適した市場に投入されています。
それでは、チャーター便の主な種類について、台湾の旅行業界誌『TTN旅報』で記者をつとめる、私、 魏 苑玲(ウェイ ユェンリン)がご紹介します。
ある地域がオンシーズンに入る際、航空会社は市場の需要急増を見込み、まず機材繰りの状況を見極めます。そして、既存の定期便に加え、増便というかたちでチャーター便を運航させることがあります。座席の販売については、特定の旅行業者に分配することがほとんどで、基本的にはキーエージェント(※)に割り当てられることになります。
※台湾では航空会社が、特定の旅行会社数社を「キーエージェント」と定めて、優先的に航空座席を配分し、買い取ってもらう制度があります。
また、年ごとに分配される座席をまとめて確保できない旅行会社も、稼ぎ時とされる時期には積極的に航空会社に働きかけて、チャーター便を申請する場合があります。例えば、
交通部観光局が発表した「2019年1~6月の中華民国国民出国延べ人数および伸び率」によると、2019年上半期における台湾人海外渡航者数は延べ861万4,204人で、昨年同期比2.63%増だった。渡航先首位は日本で、中国、香港と続き、渡航者数の増加幅ではフィリピン、ベトナムおよびタイがトップ3となった。ニュージーランドへの渡航者数は、ニュージーランド航空の安定運航を背景に47.08%増となり、長距離路線では最も目を引く結果となった。
渡航先上位10か国・地域に大きな変動はなかったものの、フィリピンがマレーシアを抜きトップ10入りを果たした。フィリピン、ベトナム、タイへの渡航者数の増加幅は昨年同期比で約3割に達し、特にフィリピンは渡航先トップ10の中でも最大の30.60%増となった。
フィリピンが伸びた理由として、昨年観光客の受け入れが再開されたボラカイ島へ、ファーイースタン航空、タイガーエア台湾、エアアジアなど航空各社が、チャーター便や直行便を相次いで就航させたことが挙げられる。また、タイガーエア台湾は6月7日に業界唯一のパラワン便を就航した。下半期には、エバー航空セブ便の機体大型化、およびエアアジアによるセブ、クラークへの高雄発2路線の就航が予定され、フィリピン市場への期待が高まっている。
ベトナムも27.81%増と躍進を遂げた。6月18日には
台湾の旅行業界誌「旅報」の制作に携わっている旅女子13人に、日本旅行についてのアンケートを実施。さらに回答者のなかから3名に、楽しく、時には辛口で!? 赤裸々に語り合ってもらいました。彼女たちはどんな日本旅行を楽しんでいるのでしょう?1回目のテーマは、日本旅行の「情報源」と「買い物」です。
Ya-Han
20代 デザイナー
日本旅行歴/
プライベートで5~6回
Yu-Juan
30代 事務職
日本旅行歴/
プライベートで2回
Yuang-Ling
40代 編集
日本旅行歴/
仕事とプライベートで多数